モグラを漢字で書くと土竜と書きますよね。
土の竜です。
なんだかかっこいいですよね。
ですがなぜモグラが土の竜なのでしょうか?
見た感じ竜っぽくはないですよね。
モグラを土竜と書く理由を調べてみました。
なぜモグラを土竜と書くの?
土竜という漢字は、土を掘った跡のトンネル部分が竜のように見える、ということで付けられたようです。
ですが中国ではこの「土竜」はミミズを指す漢字だったようで、日本に伝わった時に誤って「モグラ」に「土竜」があてられたようです。
確かにミミズもモグラも穴掘りますから間違っちゃっても仕方ないですね。
日本の神話に出てくるモグラ
モグラは日本の神話で「オコロ」という名前の神様として登場するそうです。
カグツチとハニヤスメという神様の子ですが、オコロ神は龍になれなかった出来損ないだったそうです。
その後、ニニキネという神様にオコロ守という宮を守る役目をもらい、人々の生活を守る自然神となったそうです。
この神話でもモグラは竜と繋がりがあるので、漢字の由来とも何か関係があるかもしれませんね。
モグラの語源は?
そもそもなぜモグラはモグラと呼ばれるようになったのでしょうか?
「潜る」の音が変化して「モグラ」になったようにも思いますが、実は「潜る」という動詞は比較的新しい言葉のようで、モグラの語源ではないようです。
では何が語源になっているのでしょうか?
平安時代では「ウゴロモチ」
モグラの古い語形として、平安時代に「ウゴロモチ」や「ムグロモチ」「ウグルモチ」などと呼ばれていたそうです。
平安時代の辞書には「うぐろもつ」や「うごもつ」に土を盛り上げる意味の動詞があり、モグラが穴を掘るときに土を盛り上げることから命名されたようです。
江戸時代の後期に「モグラ」になった
中世には「ウグロモチ」が一般的な語として使われていたようですが、文化の中心が江戸に移り、江戸の地方語であった「ムグロモチ」が一般的になったそうです。
この「ムグロモチ」から「モチ」が抜けた「ムグラ」が出始め、江戸時代後期には「モグラ」が見られるようになったようです。
「ムグラ」から「モグラ」へと変化する際に、動詞の「もぐる」が影響した可能性はありますが、「もぐる」が語源になり「モグラ」になったわけではないようです。
まとめ
土竜という漢字は中国ではミミズを意味する言葉でしたが、日本に伝わるときに誤ってモグラに「土竜」という漢字をあてたようです。
また、モグラの語源としては、土を盛り上げる「ウグロモチ」が変化して、最終的にモグラになったようです。