彼岸花というとまっすぐな茎に赤い花だけ咲いていて、咲く場所も墓地などが多いため、個人的にはとても不気味な花だな、というイメージがあります。
この彼岸花に毒があるというのは本当なのでしょうか?
ここでは彼岸花がモグラ除けに効果があるのか、ということについてご紹介します。
彼岸花に毒がある?
彼岸花はヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草で、リコリス、曼珠沙華などの呼び名があります。
9月中旬に赤い花を付けますが、その姿がとても独特です。
夏の終わりから秋の初めにかけて、高さ30~50cmの枝も葉もない花茎が出てきます。
その先端に真っ赤な花を5~7個付けます。
花が散る秋の終わりごろになると、細い葉が出てきます。
葉は冬の間中出ていますが、春になると枯れてしまい、また秋が近づいて来るまでは地表に何も生えてきません。
彼岸花は全体に毒を持っている全草有毒な植物で、特に球根に毒が多く含まれているそうです。
毒の種類や症状は?
彼岸花に含まれている毒はアルカロイドと呼ばれる毒物で、特にリコリンという物質が多く含まれているようです。
この毒を経口摂取すると吐き気や下痢を敷き起こし、ひどくなると中枢神経のマヒを起こして命の危険もあるという恐ろしい毒物のようです。
ですがこのリコリンは水溶性で、長時間水にさらすことで無毒化できるらしく、戦争中などの食料が無かったときは食用にされていたそうです。
彼岸花がお墓や田んぼに多く生えている訳は?
彼岸花がお墓や田んぼに多く生えているのは、昔の人がお墓や田んぼを害獣や害虫から守るために植えたものだそうです。
田んぼの場合は稲をネズミやもぐらなどから守るために、お墓の場合は遺体を動物などに掘り返されないようにするために彼岸花の毒を利用していたようです。
彼岸花はモグラにも効果があるの?
モグラは基本植物は食べません。
ですが彼岸花の臭いが嫌いなのか、彼岸花を植えると近くには寄って来なくなるようです。
しかし近くには来ませんが、少し離れた場所には普通に来るようなので、モグラから守りたいもののまわりを彼岸花で囲わないと開いているスペースにトンネルを掘ってしまうようです。
また、モグラは彼岸花自体を嫌がっているわけではなく、彼岸花の咲いている場所にはミミズがあまり寄ってこないため、餌のいない場所にはモグラも来ない、とも言われているそうです。
どちらにしろ彼岸花には多少はモグラを忌避する効果はあるようです。
まとめ
彼岸花には毒があり、その毒を利用して昔の人たちは害獣から大切な田んぼやお墓を守っていたようです。
もぐらにも多少の効果があるようで、モグラから守りたいものを彼岸花で囲うことでモグラを忌避する効果が高くなるようです。
モグラにお困りの方は彼岸花を植えてみるのもいいかもしれませんね。
ですが毒があるので、扱う際は気をつけるようにしましょう。