もぐらは、穴を掘り進めるために最適な体の構造をしています。
地中が主な住処ですから目が見えなくても、発達した聴覚と嗅覚があれば不便はないということです。
以前、YouTubeで、もぐらが畑の土の中に潜っていく動画を見ました。
大きなガッシリした手で、よそ見もせずにひたすら下(地中)を目指して掘り進める姿でした。
意外と早く姿を消した様に記憶しています。
もぐらの土掘りのスピードは、いったいどのくらいなのでしょう。
また、土掘りの仕組みはどうなっているのでしょう。
調べてみます。
もぐらの土掘りのスピード
もぐらの土掘りのスピードは、土の状態で随分違う様です。
手で掘れるくらいの軟らかい土では、一瞬で土の中に姿を消してしまう様です。
個体が進んでいく土がわずかながら盛り上がり、「あの辺りを進んでいるだろう」と目に見えて分かりますが、それも30cmほど先からは、変化がなくなる様です。
地表に影響が出ないくらいの深さまで潜ったと考えられます。
手で掘れる位の柔らかさの地中での土掘りのスピードは、1分間に30cmほどで、実は「土掘り」は好きではないという説があり、カタツムリよりも前進は遅いということです。
出来上がっているトンネルを移動する方が多く、修復をしながら進むそうで、その速度は1時間に約1.6km(1分間に約26.6cmほど)という説がありました。
庭や花壇などの土が硬めの場所では地中に潜ることに手こずり、掘れる場所までかき分けながら探し回る様で、掘り始めるまでに時間がかかる場合がある様です。
もぐらの土掘りの掘り方
もぐらの手やトンネルの様子
- 手は体の20%を占めるほど大きく、ガッシリしている
- 手のひらは、外側(手の甲は内側)に向いている
- 爪は長く硬く、硬い土を掘るのにも都合が良い
- 深さは、地面から約40cm~1mにトンネルを作る
- 個体1匹あたりのトンネルの広さは、30~50m四方で、生活に必要な全てが揃っている
土掘りの掘り方
- 手を前にして、手のひらで土をかき下ろす
- かき下ろしては壁に押し付けて固め、かき下ろしては壁に押し付けて固めを繰り返す
- 始めは斜め上方向に掘っていく
- 地面を押し上げて空間を作る
- その空間から横へ掘り進めて、土地の置き場を作る
- その後また、前進する
まとめ
もぐらは、土掘りに都合の良い手をしていましたが、土の硬さによってはなかなか地中に潜ることが出来ず、その土掘りのスピードは土の状態に左右される様でした。
土掘りの仕方については、個体自身の体が通れるほどの穴(トンネル)を掘り進め、崩れない様にしっかり固めて①餌場、②休息、③水飲み場、④身を隠す場所、⑤それを繋ぐ連絡穴など、地上からは想像も出来ないほどの個体の生活の一切が配置されていることには、驚くばかりでした。