私たちの身近に潜む生き物ですが、あまりその詳しい生態を知られていないもぐら。
今回は、そんな神秘的な一面を持つもぐらの名前の由来について、記事を書いていきたいと思います。
もぐらの生物学的分類について
辞書で調べると、もぐらは漢字で『土竜』と表記されます。
では実際には何に分類されるのかというと、トガリネズミ目・モグラ科(Talpidae)という哺乳類に分類されます。
意外なことに人類と同じということです。
もぐらと呼ばれるようになったのは
もぐらの由来はその発音のとおり、「潜る」という言葉の発音からきているとされます。
しかし調査が進むにつれて「潜る」いう言葉が比較的新しい時代にできた言葉だということがわかり、「潜る」という言葉が逆にもぐらから来たとする説が唱えられるようになりました。
それ以前の記録を調べてみると、もぐらと思われる生き物を「うぐろもち」、「むぐるもち」、「うころもち」と呼称する地域があることが確認されました。
共通する発音の組み合わせから、土を盛り上げている動作を示していると考えるのが妥当とされています。
このような呼び方をされているのは中世から江戸時代後期までで、そこでようやく「もぐら」の呼び名が出てきます。
これだけの期間を経て呼び名が変化する生き物も、なかなか珍しいと思われます。
また、漢字「土龍」は本来中国でミミズのことを指す言葉で、近世以降でみられるこのもぐらの漢字は誤って定着したものであるのであると考えられます。
現在定着しているもぐらの漢字「土竜」は、掘った穴の形が龍の形に似ているからとする説が有力視されています。
話は変わりますがカタツムリの「蝸牛」という感じの由来は、渦がある虫で牛のような角があるという説が一般的です。
意外に安易なものが多いのかもしれませんね。
まとめ
冒頭でも述べたように、私たちの周りによくみられるもぐらの生態は案外知られていません。
漢字の由来や成り立ちを調べてみると、私たちの生活の中にどれだけよく登場しているかがわかります。
そんなもぐらですが、この記事をきっかけに興味を持っていただけたら幸いです。