もぐらは、北海道を除く日本全国に生息しているといわれています。
そして、そのほとんどが「害獣」として駆除対象になっているのですが、本当は「絶滅危惧種」に分類される個体もいるそうです。
これから、もぐらの種類について調べます。
もぐらの分布
もぐらは、世界中に生息している様です。
また、南半球には「もぐら」はいないという情報もある様ですが、名前に「○○もぐら」とつく動物がいて地中生活を送っていることから、「ネズミ目に分類されたもぐらはいる」ということになりそうです。
もぐらの分類
一般的に「もぐら」と呼ぶのは、真性モグラのことを指すそうです。
その昔は、コモグラやヤクシマモグラなど、細かく10種類以上に分類されていた時期があったそうですが、今は下記の2つのグループ(類)6種類に定着しているとのことです。
ヒミズ類(2種)
ヒミズ、ヒメヒミズ
真性モグラ類(4種)
ミズラモグラ、アズマモグラ、サドモグラ、コウベモグラ
もぐらの種類
もぐらはその生活環境によって体格(体の大きさ)が違い、それは法則の様にはっきりと分かる様です。
①北方の個体ほど大きい
②群島の個体は小さい
③山岳(山地)ほど小さい
・・・など
日本では、「アズマモグラ」と「コウベモグラ」が最も目にされている様です。
アズマモグラ
アズマモグラの生息の拠点は東日本といわれていますが、一時は日本中の山の中(山地)にまで生息地を広げているというデータがありました。
ですが今では、九州地方の個体は絶滅したといわれ、西日本に生息する個体はかなり減っているということです。
コウベモグラ
その分布は西日本の平坦な土地(平地)に集中し、一部の平地に生息するアズマモグラとは、その境界線でせめぎ合っているというデータがあるそうです。
ヒミズとヒメヒミズ
「ヒミズ」と「ヒメヒミズ」は、世界的に見ても一属一種で日本特産の哺乳動物ということです。
6種類あるモグラ科の中にあるヒミズとヒメヒミズの2種類は、ほかよりも小型で尾が長いのが特徴だそうです。
もしも手がトンネルを上手に掘れるのであれば、もっと尾は短くなるだろうとのことで、そのことから推測するとほかの種類よりも原始的といえるそうです。
ヒミズとヒメヒミズの2種類は、中型や大型のもぐらに追われて山地で生息する様になったといわれています。
●ヒミズ
・平地には生息しない
・1500m級の山に生息する
・唯一、800m以下に生息するというデータがある
・ヒミズは、人間の目線以下の場所(落ち葉や腐葉土の下)で活動をしていると思われていたが、ある実験では地上から2mの場所まで移動する個体がいた
●ヒメヒミズ
・モグラ科の中で1番原始的
・平地には生息しない
・1500m以上の山に生息する
・唯一、富士山麗の青木ケ原付近(800mほど)に生息するというデータがある
まとめ
もぐらには、生息する地域に「棲み分けがある」ということが分かりました。
6種類の中のヒミズとヒメヒミズの2種類は、多種多様な種類が自然淘汰された一属一種で、日本の特産の動物ということです。
これは、世界的に見ても同じことの様でした。
大昔、富士山の噴火で地面が溶岩に被われて、そのせいで東西に隔たりができ地中に生息するもぐらは行き来ができず、「東西に分かれた」いう説がありました。
その点、ヒミズの種類は、冷えた溶岩の上に土や落ち葉などが積もった程度の浅いところでも移動や生息が可能なので、日本中を移動できたのでは、ということでした。